Carven初となるメンズランウェイはPitti Uomo82のゲストデザイナーに選ばれたことにより実現。
会場となったサッカー場にはディナーセットが用意され、コレクション開始前には招待客にオードブルが振舞われた。小腹の空く時間に用意された軽食を食した客達に披露されたコレクションはCARVENのあどけない雰囲気は残しつつ、また大きく一歩成長したなとうなづかせるものだった。
ウェイターと競争するかの様に並び歩いてくるモデル達の中には自転車に乗って登場するモデルも居て、CARVENメンズらしい遊び心を感じた。
全体的に色彩豊かなコレクションでニットやシューズは特に色鮮やかな物が目立った。中でもCARVEN初のスニーカーはスポーティーなソールを使用し春夏らしい軽やかな印象。
シャツの上にニットを羽織るルックが多く、タンクトップにフェイクレイヤードでシャツの裾がついているアイテムもあった。
膝上丈のショートパンツを殆どのルックに使用していたのも印象的で、上半身にタートルネックやミディアム丈のコートなど重めなアイテムを取り入れつつショートパンツで半ば強引に爽やかさを感じさせる手法で、Guillaume henryらしい可愛さが有った。
全身同じ柄で揃えたスタイリングのルックが目を引いた。ジャケット・シャツ・ショートパンツ・靴 と上から下まで揃えていたのだ。前述の膝上丈のショートパンツが作りだす爽やかさも相俟って少しもクドさを感じさせないバランス感に仕上がっていた。
CARVENレディースでよく見られるペイズリー等の柄物の使用も目立ち、今までのプレゼンテーションより更に広い世界観が演出されていた。
とても良い意味で、今までの2シーズンより甘さが減った。CARVENの考える男性像の成長だろう。2012SSのスクールルック、2012AWのパリに上京してきた青年のイメージとCARVEN少年は歩んできた。
今回の2013SSは、日々を楽しむ精神的余裕のある青年の様な雰囲気があり、またひとつ成長した少年の姿を垣間見た。
ショールーム画像