今迄のコレクション同様、男らしさを全面に出した3ピースのスーツスタイルを提案している。
しかし注目すべきはそのスタイルを更にゴージャスに昇華させているベルベットラペルやワイドラペルの存在である。
最近のナローラペルの流行にdolce&gabbanaも等しく同調していたが、ミラノらしい男らしさの復活をそこに感じ取ることができた。
中盤になると膝下(七分)丈のトラウザーにロングソックスという中世の服装からインスピレーションを受けたスタイルを提案している。
それを古臭く見せないのは金糸での刺繍である。一見派手に見えるが、スラックスやソックスのバランス感で厳つい印象を和らげている。
5分袖のニットも長袖のシャツと合わせることで今迄に無い"ダサカワイイ"雰囲気を作り出している。
終盤にはシルク素材の柄物のシャツとパンツに刺繍ブルゾンを合わしており、今までのdolce&gabbanaには無い素材、柄使いは男性のリラックススタイルに新しいラグジュアリーさを提案している。
ショーのラストに向かい刺繍を全面に推し出す姿勢を強め、デコラティブな中世の建築のような見て楽しめるアートピースを発表している。
Dolce&Gabbanaの表現する男らしさとは?と言う問いに新しい答を用意した。そんなコレクションになったと思う。